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実際に行ってみました。先生とお話しました。私の婦人科訪問
 
札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル
札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル待合室
〒001-0013 北海道札幌市北区北十三条西4丁目 北大病院前 TEL.011-746-5505(代)
 URL:http://www.smwh.or.jp
受付時間(診察はAM9:00から)
平日・・・AM 8:30~PM8:00 土・日・祝祭日・AM8:30~PM4:30
<休み時間>PM0:30~PM2:00・PM4:30~PM5:30
年中無休(年末年始除く)

医療が変わりつつある、といわれるこの頃。
その先端をいっていると評判の病院が札幌にあります。北海道全域から患者さんが集まる札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル。
「婦人科で嫌な思いは昔の話、今は患者さんにいかに満足してもらうかの時代」だと仰る院長の大久保先生に、これからの病院について語っていただきました。
札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル大久保先生
 
当病院では昨年一年間に1500人の赤ちゃんが誕生しました。中にはお母さん自身がここで産まれて、今度はご本人が出産という人も少なくありません。
婦人科も全道から患者さんが来院されますので、結果的にときには待ち時間が長くなることもあります。しかし、たとえ1時間待っても診療内容に満足できれば、不満をもたれる方はほとんどありません。医師の指名制とか携帯電話からの予約ですとか、まずシステムを整え、そこからさらに患者さんの満足度を高める努力というのは、日々スタッフ全員の問題です。
患者さんは何かあって病院に来られるわけですから、普通の精神状態ではありません。それだけにまず受付の対応から、入り易い雰囲気が必要ですよね。実は7年前から定期的に全スタッフに対し「接遇と医療事故防止」の研修をやっています。全スタッフというと医師、看護師、検査技師やレントゲンの技師、薬剤師や事務のスタッフ、さらに、ここはレストランもありますから、そこのスタッフと。
全員で「ご意見箱」に寄せられた患者さんの声を、医師の実名入りの批判でもすべてオープンにして検討をします。そんななかで私が常に言っているのは、ただ親切とか感じが良いというだけではいけない。その時々に必要なことがらを相手に理解してもらえる対応が大切だということです。
 
そういう意味で、医師も時間をとって患者さんの話を聞く必要があります。しかし、現実的にそれを充分できない時もあります。あるいは患者さんとのやり取りのなかでまだ不安そうだなと感じたら、そこからがスタッフの出番です。医師は男性の方が多いのですが、他は圧倒的に女性スタッフが多く、病院というのは実はその多くを女性に負っている職場なのです。
ここではレントゲンの技師も全員女性です。スタッフは患者さんとの接触時間が圧倒的に多く、そのなかで声が上がり、どんどん問題を私たち医師にぶつけてきますから、そこから変わっていくことがあります。
たとえば、女性のトータルサポート医療という面から不妊治療を行っています。不妊治療の患者さんは精神的に追い詰められている方が少なくありません。そういう方のこころのケアも大切ではないかというスタッフの提案で、カウンセリングの研修も始めました。
 
病院、特にここは年中無休(年末年始除く)で、夜間診療も行い、手術などの緊急対応も可能な施設です。もう一方では、スタッフの人数も多くそれだけに患者さんの側に立った医療も実現しやすい面もあるかと思います。これは産科の話ですが、ここには助産師が30名いますが、今ではそれでも少ない感じています。といいますのは、現在、初産の平均年齢が29歳、高齢化と核家族化のなかでいろいろなことを聞ける相手もいなくて、妊婦さんはとても不安を感じています。
ですから、妊娠の最初から同じ助産師がずーっと付き添って、さらに各種(5クラス)のマタニティクラスで様々なサポートも実行し、積極的に支える体制をとっています。母性の保護という点からも、助産師の役割は大きいのです。
女性のカラダは男性にくらべて遥かにドラスティックに変化する、その最大のドラマが出産だと思いますが、その前と後、思春期と更年期も含めて女性一生のケア、それもできるだけ質の高い医療でサポートをしたいと考えています。
 
最近気になっているのは,子宮頸がんの若年化という問題です。以前は30代から注意が必要とされていたのが、今は10代から増えています。おりものの異常や不正出血が心配で来られて,発見されるケースも多いのです。しかし不正出血といっても必ずしも病気の兆候ではありません。
むしろなんでもないことの方が多い。そういう意味で婦人科の病気は分かり難いことが多いので、定期健診が本当に大切です。定期健診で子宮頸がんが見つかることもけっこうあります。
自分のカラダを知る、そして定期健診を習慣化するのにも、OC(低用量ピル)の服用が良いきっかけになることも多いですね。でも、本人がOCを飲もうと思っても母親がホルモンは怖いといって反対するケースもあります。そういう時は、娘さんとお母さんと一緒に話を聞いて納得してもらうこともあります。内診もそうですが、やはり話し方が大事で、内診の場合は皆さん抵抗なく受け入れていますよ。
 
内診も含めて婦人科は敷居が高いといわれます。確かに医師の側にも反省しなければならない点も多いでしょう。しかし、ここ数年医療事故が相次いで、医療全体に対する眼が厳しくなっています。そして、医療従事者の側も先ほど言ったようにさまざまな面で努力を続けています。
ですから、患者さんの方も変な遠慮はもうしない方がいい。なんでも包み隠さず話していただいた方が私たちも助かります。たとえば何か不安だからと他の病院からここに移られた場合。前の病院名をたずねても仰らない方がおられます。
病院によっては知り合いがいて情報が取れるかもしれないし,無駄な検査をしないですむかもしれないのです。不安な時も黙って帰らないで尋ねた方が良い。診察の仕方に納得の行かないときもそうです。それを口に出せない雰囲気にしているのなら、それは医師の側に問題がありますね。患者さんとの話し合いでまだ不安を持っているなと感じた場合は、こちらからセカンドオピニオンを勧める時もあります。その場合、資料や情報を全て開示するのは当然のことです。
セカンドオピニオンもインフォームドコンセントも、全て患者さんとの信頼関係があってこそ。
私たちが信頼されることの大切さはもちろんですが、私たちも患者さんを信頼する、その双方向の関係ができてこそ、患者さんの満足度も高くなると考えています。
 

スタッフ全員の対応、医療の質、もう一つ医療の幅=患者さんの選択肢を拡げることも重要なテーマです。それを現実化する一端として、札幌市内に二つのクリニックを開設しています。
一つは東洋医学を中心にすえた南一条クリニックです。ここでは漢方、鍼、気功、アロマテラピーやリフレクソロジー等を行って、特に精神的な要素が多いと思われる症状に効果を発揮しています。更年期症状もそうですし、月経痛などに漢方を処方することもあります。また、お腹の赤ちゃんの逆子を鍼で直すこともあります。もう一つが、患者さんの希望もあって、女性医師のいるJRタワークリニックです。ここは札幌駅直結でアクセス最高。全道から来られる患者さんをまずここでお迎えして、その患者さんにとってベストな施設へ誘導するという役目も担っています。情報は病院と二つのクリニックで全て共有されていますので、妊婦さんの定期健診もここでできます。雪の多い時期に駅直結で外にでなくても済むというのは有り難いとよく仰られます。
スタッフと医療の質、選択肢、利便性、どれ一つでも私たちが満足したらそこで進歩は止まってしまいます。これからは医師一人ひとりの実績データの公開など、医療はさらに変革を迫られるでしょう。患者さんも今までの固定観念ではなく、医療は変わりつつあるという眼で見ていただいて、上手な病院の利用の仕方を見つけて下さればと思います。

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