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西郷:今日はよろしくお願いします。それにしても素敵なインテリアのクリニックなのでビックリしました。
川越先生:ありがとうございます。 気に入っていただけましたか。
西郷:だいたい婦人科というとピンクというイメージですが、こういうモノトーンの婦人科というのは珍しいですね。ものすごくモダンな感じがします。
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川越先生:「上質」「落ち着き」「安らぎ」をメインテーマに、
ピエール・マルコリーニ本店のイメージをインテリアに反映させました。もちろん、個人的な趣味も入っています(笑)。イタリアンモダンな落ち着いた感じに仕上がっていると思います。
西郷:エントランスを入ると、ホテルや結婚式場とか、お洒落なエステや美容院という感じがします。
川越先生:そうかもしれませんね。カフェっぽいかもしれません。
西郷:カフェに来るような感覚で患者さんにくつろいでもらえるように意識されたのですか? |
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川越先生:そうですね、待合室ではなるべくリラックスした状態で過ごしてほしいですからね。快適な環境だからこそ落ち着いてお話しできると思います。あとは、やはり婦人科ですからプライバシーの確保には気を使いました。他の人の会話が筒抜けでは、困りますよね。安心してお話できません。それに、ここは新宿駅から徒歩2分とアクセスも良いです。改札口からも地下道直結で来られるから雨の日でも傘がいりません。
西郷:こんなお洒落なクリニックだと、私たち患者もリラックスできてうれしいです。
川越先生:そう言っていただけるとうれしいですね。なるべくリラックスしてもらって不安を取り除きたいと考えています。
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| 西郷:去年、月経が半年なかった時期がありました。セックスもなかったので妊娠だとは思いませんでしたが、さすがに6ヶ月も月経がないのはまずいと思い婦人科へ駆け込みました。
川越先生:それまで月経はどうだったのですか? |
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西郷:割と月経不順になりやすかったです。でも2、3ヶ月に一度ということはあっても、半年も来なかったことはありませんでした。以前はIT系の会社に勤めていて、毎日終電を過ぎてタクシーで帰宅、翌朝9時にはまた出社するという状態を繰り返して1年が過ぎたころから月経が来なくなりましたから、考えられる原因としては過労じゃないかと思います。
川越先生:その婦人科で診てもらったときはどのように説明されましたか?
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西郷:生活のリズムを整えなさいと言われました。食べなさい、寝なさいと。だから極力食べるようにしていましたけれど、お昼に仕事が入っていて夕方4時にようやく食べて、それから深夜2時ころまでウダウダしてみたいなこともありました。その婦人科は性感染症がメインだったようで、とりあえずチェックをしましょうということで検査しました。それで問題ありませんでしたと言われて、ありがとうございました気をつけます、みたいな感じで終わりました。
川越先生:月経が戻ったのはいつ頃ですか? |
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西郷:夏休みと組み合わせて3週間くらい会社をお休みしていたときです。ほらほら、休めば来るじゃない、と思いました。もしそういう患者さんがいたら、先生はどんなアドバイスをされますか。
川越先生:あきらかに仕事が原因で体調が悪いけれど簡単に転職することもできない、そういう方は結構多いです。仕事のストレスでホルモンバランスが崩れ、それが原因で月経不順や月経困難症になってしまうわけです。そういう場合、仕事を楽にする薬はありませんから、ホルモンバランスを整えることを考えます。
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避妊薬であるOCは避妊をするための薬ですが、副効用として月経痛が緩和されたり、月経が定期的に来るようになること等が知られていますので、避妊も必要な女性には、月経困難症などの改善を期待してOCを出します。月経の出血量も減りますから、貧血気味の方にも喜ばれますね。
西郷:私も昔、学生のころ飲んでいましたが、今は飲んでいません。 |
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川越先生: OCは、子作り中は飲めませんが、妊娠をしたくない人は積極的に飲むべきと思います。学生さんやOLさんの場合、妊娠したら困る方がほとんどなわけですから、避妊のために飲んておいたほうが「できちゃったかも」なんて、余計な心配をせずに済むわけですよね。実際にはマイナートラブルといわれる軽い悪心や頭痛などを服用初めに自覚することがありますが、 大部分の女性にとって重大なリスク*はほとんどありません。健康な女性が何十年飲むということを前提で設計されていますから、安全性には非常に配慮されていると思います。
(*血栓症があらわれることがあります) |
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西郷:ハードワークの女性は、OCで避妊をして、副効用も期待するといった使い方をすると良いかもしれないですね。OCを飲む以外に注意する点はありますか?
川越先生:実際、仕事が原因でもそう簡単に転職などはできないと思います。本当は定期的に運動することがベストなのですが、あとはビタミン剤などでしょうか。ストレスがかかるとある種のホルモンが出ます。そのホルモンを下げるのが実はビタミンCなのです。ビタミンCをたくさん取っていると、ストレスホルモンのレベルが多少下がると言われています。ただ、まだ研究段階ですし、一粒飲めば半分下がりますというわけではありません。ただストレスがかかるとビタミンCはだんだん消費されていくということは分かっていますから、しっかり栄養を取ったほうがいいでしょう。 |
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西郷:過酷な仕事を続けていると子宮への負担が増えて、がんなどの病気になるのではないかと、その辺も心配ですが。
川越先生:例えば卵巣がんの話をすると、早い段階、つまり治療可能な段階で卵巣がんが見つかることは多くありません。卵巣というのは、お腹の中に浮いているピンポン玉のようなもので、それを包む膜はとても薄いのです。だから卵巣がんはお腹の中に非常に広がりやすいのです。がん細胞がいったん卵巣の中で発育しはじめると、あっという間にお腹の中にばら撒かれてしまいます。 |
| さらに卵巣がんは最初に症状が出にくいので、大きくなっても自分では分からないのです。がんは、初期で見つかるか、中期なのか、末期なのか、どの段階で見つかるかが重要になってきます。卵巣がんの場合、初期で見つかることはほとんどなく、大抵、中期もしくは末期にならないと見つけられません。どんながんでも最初は細胞レベルですが、それが大きくなってくると転移したり、手術で治らなくなったりします。 |
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西郷:検査をする時期が遅れるからですか?
川越先生:検査というより、まず一つは卵巣がんに関しては進行が早いという特性があります。だから半年おきに超音波で診ていても、見つからなかったということも実際にあります。一旦がんができはじめると、ほんの2、3ヶ月で大きくなってしまうこともあるのです。そうすると見つけたくてもみつけられないわけです。
西郷:半年おきでも見つからないなら、毎月検査しないといけませんか?
川越先生:毎月検査すれば見つかるかもしれませんが、だからといって早く見つかるという証拠はないわけです。それに婦人科の数も限られているわけで、全員の女性が毎月検査するのは物理的にも無理があります。
西郷:卵巣がんを自分で自覚的に知るという方法はありませんか?
川越先生:それはありません。実際、初期の卵巣がんは自覚症状がないのが特徴なのです。いかにして卵巣がんを早く見つけるかをみんな考えていますが、今のところ確かな方法はありません。一方、子宮頸がんはきちんと見つける方法が確立されています。子宮の入口のがんに関しては、検査すれば見つかる、見つけられれば治るということがはっきりしています。婦人科へ行くと10人中10人の先生が、20歳を過ぎたら年に一度は子宮頸がんの検査をするよう勧めると思います。 |
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それは見つけることができるからなのです。子宮の入口は体の外にあります。「体の外」というと、意外に思われるかもしれませんが医学的には体の外なのです。胃カメラで中に入れる「胃の粘膜」も体の外という分類です。体の外だから胃がん、大腸がん、子宮がんというのは早期に発見できるわけです。肺がん、すい臓がんは、体の中ですから発見が難しいです。卵巣がんももちろん体の中ですから非常に発見が難しいです。
西郷:卵巣がんは増えていますか? |
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川越先生:50年前から比べると卵巣がんは増えています。
それは子どもを産まなくなったことが原因だろうということが言われています。たとえば明治時代などは10人兄弟という家庭もありました。その場合20人くらいは産む人もいるわけです。産んで1週間で風邪で死んでしまったり、生まれるときに死んでしまったりするので、成長するのは2人に1人だったりしましたから。20人赤ちゃんを産むということは20年間妊娠しているというわけです。妊娠している状態というのは実は卵巣はお休みできるわけです。だから負担が減って卵巣がんというのは少なかったのではないかと考えられています。
西郷:現代女性の卵巣は常に卵子を出し続けなくてはいけなくて、卵巣自体が過酷なハードワークを強いられて卵巣がんに結びついているということですか。
川越先生:そう言われています。一般的に機械的な刺激はがんになりやすいのです。分かりやすい例でいうと、入れ歯が合わなくてずっと舌にあたっているとそこが舌がんになったりします。卵巣の場合、毎月一回排卵して卵巣が破裂します。毎月破裂して右、左、右、左と傷ついているわけです。そういう機械的刺激ががんのきっかけになるのではないかと言われています。それを裏付ける証拠として、排卵しない時期が長い人、つまりたくさん子どもを産んだ人というのは卵巣がんになりにくいということは広く知られています。 |
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西郷:こちらのクリニック全体では、どんな患者さんが多いですか。
川越先生:OCをくださいという方も結構多いですよ。私の場合、「OCください」といわれたらあれこれ理由は聞きません。もちろん副作用やこういう症状が出たら連絡してくださいとかお話はします。内診は基本的にはしません。問診でいくつかのポイントを確認し、気になるところがあればきちんと検査をしますが、何もなければまず飲んでみて、トラブルがあったらそこで診察をする、それで十分だと思います。あとは、1年に1度の子宮ガン検診をおすすめしています。 |
西郷:OCのことをよく分かっている人も増えているのですね。
川越先生:そうですね、よく勉強されている方が増えていますね。あとは友達が飲んでいて勧められたという方もいます。
西郷:私もだいぶ勧めました。きっかけは緊急避妊ピルを飲んで、先生に今後はどうするの?と言われて、OCを飲むことにしました。避妊目的で飲んでいたので、副効用のほうはあんまり意識していませんでした。でも、自分の体のことを考えたとき、いい選択肢としてOCにまた興味が出てきました。私も夫も忙しくて、とりあえず妊娠・出産ということは考えていません。今27歳ですが、30歳ころに産みたいと思ったときに産めるよう、OCを利用したいと思います。 |
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川越先生:本当にその通りです。
西郷:ところで、卵子の質は実際にはいつ頃から低下しますか?
川越先生:個人差はもちろんありますけれど35歳くらいから低下すると思われます。
西郷:30歳くらいで不妊というケースも聞きますが。 |
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川越先生:ストレスや内膜症といったケース、あとは感染症ですね。感染症で卵管が塞がってしまうケースというのは多いです。原因としてはクラミジアなどが多いのではないでしょうか。結局卵子があっても、精子があっても、卵管が塞がってしまえば妊娠することはできません。卵管がなくても体外授精なら大丈夫ですけれど。
西郷:卵管が塞がっててしまうまで気がつかないものなのでしょうか。
川越先生:自覚症状がないからまったく分かりません。子どもができないと思って不妊症のクリニックで治療して体外授精が成功した場合、卵子も子宮も精子も問題ないということです。残る不妊の原因は卵管だけです。それで結果的に卵管が塞がっているとわかるわけです。
卵子と精子があれば体外授精すればいいわけですが、体外授精しようにも卵子の質が低下していたり、卵巣の機能に異常があると、妊娠したくてもできないわけです。
西郷:先輩の女性が30歳くらいで子宮内膜症などの病気でお休みしていると聞くと、明日はわが身ではと不安になります。やはり、婦人科のパートナードクターを持つことは大事ですね。今日は、私たちの世代の女性の側に立って考えてもらえる先生に出会えて良かったです。ありがとうございました。 |
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