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OCは何歳まで飲めますか?
そして更年期を怖がらないために
今やっておくべきこと、知っておくべきこと。 |
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| 若い頃からのさまざまなトラブルを乗り越えて、そろそろメノポーズが気になる今、更年期を迎えるにあたっての注意や心構えなど気になることを猿渡先生に聞いてみました。 |
内山美恵子(40歳) |
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内山:18歳くらいのとき右のお腹に軽い痛みがつづいて内科を受診しました。そこでは大腸の過敏症という診断で、薬を飲みましたが痛みは治まりませんでした。そこで婦人科系の病気ではないかと、婦人科で検査を受けたら、がんに似た細胞ができているということですぐに大学病院を紹介されました。いろいろな検査をしましたが、結局異常は見つかりませんでした。その後も結婚するまで、定期的に検査をつづけていました。
猿渡先生:それ以降になにか問題はありましたか。
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内山:結婚して2年ほどたっても子どもに恵まれず、月経痛が学生の頃のようにひどくなってきたので病院に行きました。そこで子宮内膜症と言われ、月経を止める治療をしました。その後もいろいろ治療をして、2人の子どもに恵まれました。
その後落ちついていたのですが、数年前に月経の量がものすごく多くなりました。最初はこんなものかと思っていましたが、あまりにも量が多くなり日常生活や仕事に影響が出はじめ、婦人科へ行きました。その先生によると、子どもを産んでいるし、子宮の大きさも変化することがあるので、それが原因ではないかと言われました。そしてそれからOCを飲むようになりました。2カ月くらい前まで1年半ほど飲んでいたのですが、最近、飲み忘れが原因で飲むのを中断してそのままにしてしまっています。
猿渡先生:今は月経のときの痛みはありますか。 |
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内山:それはありません。また月経の量も、先月はOCを飲んでいたときと同じように少量でした。以前の月経はきっちり7日間でしたが、OCを飲んでいるときは5日間。2日ほど早く終わるし、量も少なかったので楽でした。
猿渡先生:OCを飲むのをやめても月経の量が多くならないということは、子宮はそれほど大きくはないのかもしれません。また、子宮内膜症は妊娠するといったん良くなるかもしれませんが、月経を繰り返すうちに再発する可能性があります。月経痛に関しては、早くて半年で半数の方が再発するというデータもあります。
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内山:その半年間比較的痛みが軽いままで済んでいても、子宮内膜症が治ったわけではなく、前のつらさが再発する可能性があるということですか。
猿渡先生:そうです。注射や鼻からスプレーする治療薬、OCはある程度子宮内膜小を縮小しますが、なかなか完治しません。 |
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内山:2人目の子どもを産んでから、10年くらいは量が多いだけで、月経痛があっても軽く、痛くて動けないことは全然ありませんでしたので、子どもを産んで月経痛は治まったのかと思っていました。でも、あの痛みがまたいつ来るかと思うと不安です。
猿渡先生:まだ閉経まで期間もあり、妊娠も必要だと思いますので、OCを飲んでいた方がいいと思います。
内山:40歳を過ぎたらあまり飲んではいけないと聞いたことがありますが大丈夫でしょうか。 |
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| 猿渡先生:そういうことは基本的にありません。喫煙しない方で、内臓系にも悪いところがない方でしたら、閉経する50歳くらいまで飲んでも大丈夫です。 |
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内山:50歳くらいまで飲んでいて、OCを飲むのをやめたら急に更年期障害が出ることはありますか。
猿渡先生:いつまで続けるかの判断は難しいですが、50歳手前で一度やめて、次に更年期障害の治療に移ればいいと思います。OCに含まれるエストロゲンは排卵を止めるくらいの効力ですが、更年期障害の治療にはそれほどの効力は必要ありません。OCの7分の1から8分の1くらいの効力であるHRT(ホルモン補充療法)をおすすめします。47歳くらいまではOCを使って避妊とともに子宮内膜症を悪くならなくする効果を期待して、50歳くらいの更年期からはHRTに移行していけばいいでしょう。 |
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| 更年期障害の治療は閉経前後くらいからはじめるのが一番だと言われています。 |
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内山:子宮内膜症の治療で月経を止めていたときに更年期障害と同じ症状が出ました。そのとき、いずれ更年期になるとこうなりますと、婦人科の先生に言われましたが、こんなに辛いのはかなわないなと思いました。
でももし50歳くらいになっても更年期障害が出なかったら、しばらくはHRTをしないままでいいのでしょうか。
猿渡先生: HRTによる更年期障害の治療は、症状が出ても出ていなくても閉経前後からはじめた方がいいという考え方もありますし、皆さんの状況や考え方に応じて、医師と相談して決めていけばよいと思います
内山: OCからHRTへの切り替えは間を置かなくてもいいのですか。
猿渡先生:いいと思います。避妊が必要な場合は別ですが、タイミングとしては閉経前後、45~50歳の間に切り替えるのがベストでしょう。60歳からHRTを行うと、逆に副作用が多くなることがあります。特に64歳以上でのHRT開始はよくないと言われています。 |
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内山:婦人科にはなかなか行きにくいこともあり、体の不調があっても更年期障害だと思わないで他の病院に行く人も多いと思います。
猿渡先生:最初は頭が痛い、肩こりがひどいといった症状で内科を受診し、神経科も受診し、どこでも診断がつかず、みなさん最後に婦人科にきます。そこで、更年期障害ではないかということでHRTを行うと、すっかり元気になって、もっと早く婦人科にくればよかったという方も多いです。
内山:そのような人たちは、婦人科に最初に行けていればよかったですね。実際、私の周りにもそういう方は多いです。
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病院へ行ってもどこも悪くないといわれ、旦那さんやお父さんからなまけ病のように思われて、しょっちゅう夫婦げんかになっています。
猿渡先生:旦那さんになまけ病みたいに思われている方は多いです。反対に、奥さんが更年期障害の治療をして元気になると旦那さんも喜びます。ですから、旦那さんが薬を管理していて、なくなりそうになると奥さんに知らせるという方もいます。
内山:ところで、HRTを行うと、がん等のリスクが上がると聞いたことがあります。
猿渡先生:今までHRTはリスクが高いと言われてきましたが、この1、2年くらいでその評価が見直されてきています。今年の更年期学会でもHRTを積極的に行うべきという方針が打ち出されています。
内山:そんなに大きく変わってきた理由は何ですか。
猿渡先生:以前、アメリカのWHIという大規模調査で、乳がんのリスクが増えるというデータが出て研究が中断され、その他のリスクも高いのではないかということでHRTは下火になりました。しかしよくよくデータを解析してみると、対象者のHRTをはじめる時期が遅かったり、高血圧や糖尿病をもつ肥満の方が多かったりしたのです。ですので、HRTのリスクが高いとは一概に言えないことが分かったのです。 |
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内山:いま働く女性がすごく増えていますし、長い間働く女性が増えていくと余計にHRTは必要になっていくでしょうね。
私の同僚で、39歳の若さで更年期障害のような症状がでている人がいますが、これはどうしてでしょうか。
猿渡先生:他に異常がないことが前提ですが、若くても更年期障害の症状が出る方もいます。ストレスやうつが原因かもしれません。実際に診てみないと分かりませんが、30代でも更年期障害が起こる可能性はあります。
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内山:こちらの病院のテーマは、いつまでも健康で元気で美しくということですが、その元気をいつまでも保つためには、ホルモンのバランスを考えるということが大事なのでしょうか。
猿渡先生:そうです。みなさん辛いから病院に来るわけですが、当院に来る方は皆元気にしてあげたいです。ちなみに私の母は75歳くらいまでHRTをやっていました。40代からやっていたと思いますが、83歳の今も元気です。ですから母を見ているとHRTの大切さを実感します。またHRTは女性ホルモンを補充する治療なのでコラーゲンを増やしたり、水分量を保持したりすることでみずみずしくなる可能性があります。
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内山:メノポーズ世代の方々に向けて先生からなにかアドバイスがあればお願いします。
猿渡先生:閉経前後になってくると、肩こりとか頭痛とか腰痛とか、何かしら症状がでてくるものです。内科や外科を受診してもどうにもならないときは、一人で悩まず、ぜひ一度婦人科の門をたたいてください。明治から昭和初期まで、女性の平均寿命は60代くらいで、閉経してから死ぬまでの間が10年前後でした。それが今、女性の平均寿命は86歳です。それなのに人類の進化に追いつけない子宮や卵巣は約50歳で閉経を迎えます。閉経を迎えてそこで寿命が尽きればいいのですが、そこから平均で40年近く生きるわけです。 |
そのギャップをいかにHRT(ホルモン補充療法)で埋めていくかということが課題です。ですから一度婦人科に来てもらえれば、きっと素晴らしい閉経後の生活が待っていると思います。
内山:本当に長い付き合いになりそうですね。先生のお話を伺って、前向きに更年期と向き合っていくことの大切さを改めて実感しました。本日は、ありがとうございました。
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