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私の年齢ではこんな病気に要注意。女性の疾病データベース

女性のカラダのしくみを知っていますか?女性のカラダの病気を知っていますか?
ここでは女性特有の病気、月経異常から外性器・内性器・乳房の病気、性感染症、女性特有の癌までを7回シリーズで分かりやすく説明します。

監修:早乙女 智子先生(医療法人回生会 ふれあい横浜ホスピタル産婦人科医長)
子宮の病気

子宮下垂・子宮脱子宮筋腫子宮腺筋症子宮内膜炎子宮内膜症子宮腟部びらん
子宮頸管ポリープ子宮頸管炎

 
子宮下垂・子宮脱
子宮は、骨盤内にあり、円靭帯や仙骨子宮靭帯などの靭帯や、骨盤底筋群に支えられています。妊娠・出産をすると、子宮が大きく伸びたり、分娩時に骨盤底筋群は一時的に引き伸ばされます。産後は徐々に戻りますが、体質的に下がりやすい女性や、出産回数の多い女性などは、加齢と共に靭帯や筋肉が伸びやすくなり、今度は子宮や膀胱が下がってきます。子宮が通常の膀胱の裏より下がってしまう状態を子宮下垂といいます。下垂が進行して腟の中まで下がると不完全子宮脱、腟口より外まで出るものを完全子宮脱といいます。
症状は、子宮下垂では、下腹部の違和感やの圧迫感、尿失禁などが見られます。子宮脱では、何かが出ている感じや下腹部の引っ張られる感じ、残尿感などもあります。すでに妊娠中から尿失禁があったり、出産時に子宮が口まで下がってくる場合は要注意です。骨盤底筋群を鍛えるように、産褥体操をして筋肉の回復・維持に努めましょう。子宮下垂、子宮脱の悩みは、命には関わらないものの、女性の日常生活の質を低下させてしまいます。
生活上は立ちっぱなしや、重いものを持つ、また肥満を避けることが予防に重要です。
意外に多い病気です。恥ずかしがらずに医師に相談してください。

子宮筋腫
子宮を形成している筋肉(平滑筋)のなかにできた“こぶ”のような硬い良性の腫瘍を、子宮筋腫といいます。日本では、成人女性の4人に1人(特に30歳以上の女性の約30%)に子宮筋腫があるといわれています。原因ははっきりしていませんが、初経前と閉経後に発症することはほとんどないこと、また既にある筋腫も閉経後に縮小することが多いことから女性ホルモン(特にエストロゲン)との関係が指摘されています。
筋腫のできる場所によって、3つのタイプに分かれます。
●子宮の筋層の中にできる/筋層内筋腫
子宮筋腫のなかでももっとも多くみられます。筋腫が小さいときにはほとんど症状はみられませんが、大きくなるにつれて月経痛がひどくなったりや出血量が多くなったりします。
●子宮の外側にできる/漿膜下筋腫
症状がでにくく、筋腫が大きくなってもなかなか気付かれないことも多いようです。
●子宮の内側にできる/粘膜下筋腫
発生頻度は少ないものの、筋腫が小さくても月経の出血量が多いのが特徴です。
子宮筋腫の症状は、筋腫のタイプや個数によってもさまざまです。筋腫が大きくなってもまったく気付かないこともあります。特徴的な症状としては、月経時では出血量が多くなったり、貧血症状があらわれたり、月経痛が強くなったりすることがあります。筋腫が大きくなれば、膀胱や直腸を圧迫して腹痛や便秘、腰痛などをおこすこともあります。
いつもの月経に比べて、「最近量が多いな」、とか「貧血気味だな」、など、「ちょっとおかしいな、」と思ったときは婦人科を受診しましょう。

子宮腺筋症
子宮内膜組織が本来の場所以外の骨盤内にできる病気を子宮内膜症といいますが、その内膜組織が子宮壁の筋肉のなかにできたものを、子宮腺筋症として区別しています。以前は、子宮腺筋症も子宮内膜症の一つと捉えられていましたが、できる部位が異なることから、違う病気として扱われるようになりました。
原因は、はっきりしていませんが、卵胞ホルモン(エストロゲン)が関係していると考えられており、30、40代の女性に多くみられます。病気が進行するにつれて子宮壁が固くなり、子宮全体が肥大していきます。
症状は、月経痛や月経過多などがみられ、なかには痛みがひどく寝込んだり、貧血を起こすなど日常生活に支障がでることも少なくありません。こうした症状を引き起こすメカニズムは、子宮内膜症と同じで、剥がれ落ちた血液が筋層のなかにたまり、さまざまな症状を引き起こすためです。
このように子宮腺筋症は、子宮内膜症と似た症状を示し、子宮内膜症や子宮筋腫を合併して起こる場合もあります。最近、「月経痛がひどくなった」、「月経量が多くなった」と感じたら、早めに婦人科の診察を受けましょう。

子宮内膜炎
子宮内膜炎は、その名のとおり、子宮の内側をおおっている内膜が炎症を起こした病気です。腟炎や子宮頸管炎が広がっておこることも多いようです。
子宮内膜が炎症を起こす原因は細菌による感染であり、主な細菌は大腸菌、ブドウ球菌、クラミジアや淋菌などです。出産後や流産、人工中絶などで子宮内膜が傷ついた場合に炎症を起こしやすく、高齢者など抵抗力が落ちて弱っている人にも多くみられます。
症状は、下腹部に不快感を感じたり、熱がでる場合もあります。おりものの量が増えたり、黄色のや膿や血が混じったものがみられたりします。不正出血がみられる場合もあります。炎症が慢性化していくにしたがってこうした自覚症状が出にくくなります。ほうっておくと
※卵管炎骨盤腹膜炎などの合併症を引き起こすこともあります。子宮内膜炎を予防するには、ふだんから通気性のある下着を選び、つねに清潔さを保つなど、腟炎を防ぐ生活を心がけることが大切です。また、安全な性交を心がけ、性感染症を未然に防ぐ意識をもっておきましょう。
高齢者の女性では、ホルモン分泌の減少によって、原因となる細菌が子宮に入りやすくなります。さらに子宮口が狭くなってきているので、炎症を起こすと子宮内に膿がたまりやいのです。これを子宮溜膿腫といいます。症状がみられた場合は、診察を受けるようにしましょう。
※卵管炎、骨盤腹膜炎
卵管炎は細菌が卵管に感染することにより、卵管に炎症を起こす病気です。慢性化すると卵管が詰まって、不妊症の原因や骨盤内の腹膜にまで炎症が広がる骨盤腹膜炎を起こす危険があります。

子宮内膜症
子宮内膜とは、子宮の内側にある粘膜のことで、受精卵が着床する場所です。着床しなければ内膜は剥がれ落ち、血液とともに排出されます。これが月経です。
子宮内膜症は、子宮内膜と同じ組織が、子宮の表面や周りの臓器にできる病気です。そこで剥がれ落ちた血液は、月経のように排出することができないため、そこにたまってさまざまな症状を起こします。
子宮内膜症の原因ははっきりしていませんが、20?40代の女性、特に最近は比較的若い女性で増加しています。
症状は、月経困難症(月経痛)、下腹部の痛み、腰痛、性交痛などがあります。とくに月経困難症は、約9割の人が経験しています。また、月経時以外にも下腹痛などの症状があるのが特徴です。
子宮内膜症は卵巣にも発生しまです。内膜症細胞が卵巣に生着すると、そこで月経様の出血をし、古い血液が卵巣内にたまると卵巣膿腫嚢腫ができ、その色がチョコレート色であることから、“卵巣チョコレート膿腫嚢腫”と呼ばれます。自覚症状があまりないこともあり、症状が進行して巨大化したり、卵巣のねじれや破裂による激痛で発見されることがあります。子宮と直腸の間にある“くぼみ”(ダグラス窩)にできる内膜症を“ダグラス窩子宮内膜症”といいます。出血炎症を繰り返して子宮と直腸が癒着すると、排便や性交のときに強い痛みを感じます。
「最近なんだか月経痛がひどくなっている」、「性交のとき痛みを感じる」など、なにか症状がみられたら、がまんせずに婦人科の診察を受けましょう。
※うち鎮痛剤を使用しても日常生活に支障をきたす重症は18%
(平成9年度の厚生科学研究費補助金による調査「生涯を通じた女性の健康施策に関する研究会報告書」より)

子宮腟部びらん
一般に、「びらん」とは、「ただれ」のことを意味します。子宮腟部は、子宮の先端部分で、腟の奥の突き当たりにある部分をさします。その部分がただれることを子宮腟部びらんといいます。

●仮性びらん
卵胞ホルモンが活発になると、子宮頸部の粘膜層が厚くなります。すると、内側に隠れていた円柱上皮という薄い膜がめくれて、それがただれているようにみえます。実際にびらんが生じているわけではないので、偽びらんともいわれます。20?40代の卵胞ホルモンが活発な年齢に多くみられます。
●真性びらん
子宮腟部が刺激されることにより、表面の粘膜がはがれて、粘膜下の組織が丸出しになり、炎症を起こしている状態です。

子宮腟部びらんは、まったく症状がない場合もあれば、おりものの量が増えたり、不正出血がみられる場合もあります。

子宮腟部びらんのほとんどが「仮性びらん」であり、ほとんどが心配することはありませんが、子宮頸がんなどの悪性腫瘍が発生することがあるので注意が必要です。がんを見過ごさないためにも、びらんと診断された人は、定期検査を受けることが大切です。


子宮頸管ポリープ
子宮頸管ポリープとは、子宮の入口である子宮頸管の粘膜が増殖して、子宮口から垂れ下がるやわらかいできもののことです。原因は子宮頸部の炎症、ホルモンの影響などが考えられていますが、正確なところはわかっていません。ポリープの大きさはさまざまで、米粒程度から指頭大のものまであります。大きくなると血液が行き渡らずに組織が壊死して不正出血することもあります。
症状としては、おりものが増え、茶色い分泌物が出る、性交による刺激や、激しい運動、トイレでいきんだときに出血が起こるなどの自覚症状がありますが、症状がとくにない場合も多くあります。
ポリープの多くは良性ですが、まれに子宮頸がんの可能性もあるため、きちんとした検査による診断が必要です。

子宮頸管炎
子宮頸管炎は、子宮の入り口の部分である子宮頸管が主に細菌によって炎症をおこした状態をいいます。原因としては大腸菌、ブドウ球菌、クラミジアや淋菌などがあげられます。月経時の不衛生や、性感染症、出産後や流産、人工中絶などで傷ついたことなどが原因となります。
症状は、おりものの異常が多くみられます。強い異臭がする膿状のおりものや、黄色や黄緑色をしたおりものなどがあったら注意が必要です。また、尿道炎や尿路感染症を合併することもあり、排尿時の痛みや血尿などの症状もあらわれます。淋菌に感染した場合は、発熱や腹痛を伴うこともあります。
子宮頸管炎は慢性化しやすい病気です。早期のうちに受診すれば、治療期間も短くてすみます。症状が進むと、炎症が卵管や骨盤内にまで広がり、骨盤内感染症を引き起こし、更には不妊の原因になることもあるので気をつけましょう。
最近、クラミジアによる子宮頸管炎が増えています。これは感染者との性交が原因です。感染がわかった場合は、パートナーとともに治療を行い、治療が終わるまで性交を控えることが大切です。
 
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