いきいき更年期 HRTを始めましょう

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HRTを始める前のチェック

たいていの女性はHRTを始めることができます。
しかし、からだの状態によって始められない場合がありますので、下記項目にあてはまる人は医師に相談してみましょう。

  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
  • 乳がん、子宮体がんなどにかかっている、またはその疑いがあると言われたことがある。
  • 血栓症の疾患にかかっている、またはかかっていたことがある。
  • 肝障害がある。
  • 異常な性器出血がある。
  • 心筋梗塞、脳卒中にかかっている、またはかかっていたことがある。
  • 妊娠している可能性がある、または授乳中である。
  • ポルフィリン症で急性発作が起きたことがある。

また、現在、他に薬を使っている方は、医師にお伝えください。

事前検査の種類

あなたにあった薬・方法を選ぶために必要な検査を行います。

検査 確認する内容
問診 今のからだの状態や症状
身体測定 血圧、身長、体重
血液検査 ホルモンやコレステロール、中性脂肪、貧血の有無、肝機能など
内診・細胞診・超音波 子宮頸がん、子宮体がん及びその他の婦人科疾患の有無
乳房健診 乳がんの有無

このほか、骨量を測り今の骨密度を確認したり、心電図、心理テストを行うことがあります。

HRTを始めたら

定期的に検査を受けましょう
HRTを続けている間は、症状の改善状態をみるためにも、定期的な検診が必要となります。更年期は生活習慣病をはじめ、子宮体がんや卵巣がん、乳がんなどが多くなる年齢です。HRTによって定期検診が習慣になると病気の早期発見と治療につながり、更年期以降のトータルヘルスケアという意味でも大きなメリットとなります。

定期的な検診の習慣が、更年期以降のあなたを守ります

安心してHRTを続けるために

HRTを始めた頃に感じること
以下のような症状を感じることがありますが、ほとんどのものは、続けているうちに消失したり、薬を変えることで治まります。

不規則な出血/腹部の張り/乳房の張り、痛み/むくみなど

※ 症状の発現や治まり具合には個人差があります。

長期にHRTを続ける場合に気をつけること

長期にHRTを続ける場合には、いくつか気をつけることがあります。定期的に検診を受け、医師とよく相談しながら続けましょう。

血栓症
HRTを行っていない人と比べると、肥満の人や高齢者では、少し増えるといわれています。
脳卒中
HRTを行っていない人と比べると、高血圧の人や、薬に含まれるエストロゲンの量が多い場合は、少し増えるといわれています。
心筋梗塞
HRTを始めた時期が、60歳未満であり閉経後10年以内であれば増加は認められていません。
乳がん
「HRT」と聞くと、乳がんを心配される人も多いと思います。海外のデータによると、エストロゲンと黄体ホルモンを併用してHRTを5年間以上続けた場合は、乳がんのなるリスクはわずかではありますが、上昇するといわれています。具体的には、1年間で乳がんになるのは、HRTを行っていない人では10,000人中30人、HRTを行った人では、10,000人中38人であり、HRTを中止したあとは、両者には差がみられなくなりました。逆に言うと、5年以内では乳がんの増加は認められていないということです。※1また、エストロゲン単独でのHRTでは、乳がんの明らかな増加は認められていません。※2しかし、昔に比べて近年は、日本においても乳がんになる女性が増え続けています。HRTを行っている・行っていないに関わらず定期的に検診を受け、早期発見、早期治療することが大切です。

乳がんになるリスクと考えられている主な要因

●解説・・・数値はリスク比、オッズ比から算出。
1より大きい場合はリスクが高くなり、小さい場合はリスクが減少する。

☆エストロゲン単独のHRTにおけるリスクは明確になっていません。

※1:Writing Group for the Women's Health Investigators:JAMA 288:321-333(2002)
※2:Writing Group for the Women's Health Investigators:JAMA 291:1701 -1712 (2004)
※3:乳癌診療ガイドライン5疫学・予防 2008年版(日本乳癌学会編)

充実したセカンドライフのために

~HRTはエストロゲン欠乏によっておこる病気を予防します~

世界では、閉経後の多くの女性にHRTが行われていますが、その目的は、大きく分けて二つあるといわれています。一つ目は、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)などいわゆる更年期障害の治療、もう一つは、更年期以降に起こる病気の予防です。女性にとって更年期は、皮膚萎縮、骨粗しょう症、動脈硬化などが起こり始める時期です。

HRTを続けることによって、こうした更年期以降に起こる病気の温床が予防できるため、生活の質(QRL:Quality of Life)の向上にも大きな貢献が期待できるといわれています。

エストロゲン欠乏により起こる症状・病気

Dr.コラム~骨粗しょう症とエストロゲンの関係~

閉経前と閉経後の骨密度の変化

骨粗しょう症とは、骨強度が減少し骨折の危険性が高まった状態のことをいいます。エストロゲン欠乏により骨密度は著しく減少し、骨質が劣化します。

骨強度=骨密度+骨質(骨密度が減少すると、骨が弱くなります。)
~HRTを行った場合、30%以上の骨折を防止します~
閉経前と閉経後の骨密度の変化

HRTは、あらゆる部位の骨、あらゆる年齢層において骨粗しょう症による骨折を抑制します。

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