出血が多かったり、少なかったり、周期が不安定だったり、そうした正常ではない生理のパターンを総称して月経異常といいます。 特に生理の始まり(初経)と終わり(閉経)時期に月経異常が多く見られ、ホルモンバランスの乱れが主な原因となります。 また、経血量が多い場合は子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患が原因となっていることがあります。
- 正常な生理 :
- 25~38日周期、変動が6日以内で、出血が3~7日間(約5日間)持続する。
- 続発無月経
- これまであった生理がなくなり、3ヵ月以上来ない。
- 頻発月経
- 生理の頻度が多く、生理周期が24日以内。
- 希発月経
- 生理の頻度が少なく、生理周期が39日以上3ヵ月以内。
- 過少月経
- 経血量がおりもの程度しかなく、ナプキンがほとんど必要ない。
- 過多月経
- 経血量が非常に多く、1時間おきにナプキンをかえてももれることがある。子宮筋腫や子宮内膜症などの病気のため過多月経がおこっている場合は、原因となる病気の治療が必要となる。
子宮内膜症とは、子宮内膜に似た組織が卵巣や骨盤の壁(腹膜)など、子宮内膜以外の場所に発生する病気です。生殖年齢のおよそ10%に発生するといわれています。特に卵巣に発生したものを卵巣チョコレートのう胞、子宮筋層に発生したものを子宮腺筋症といいます。病状が悪化すると子宮と卵巣や骨盤の壁などが互いに癒着し、激しい生理痛や性交痛、琲便通を伴うこともあります。また、子宮内膜症は、不妊症の原因にもなります。治療は症状や年齢、妊娠希望の有無などにより変わってきますので、主治医と相談して治療法を決めましょう。
子宮は平滑筋という筋肉組織からできています。子宮筋腫はその筋肉の一部にこぶのようなかたまり(筋腫)ができる病気です。生殖年齢の20%~25%に発生するといわれています。良性の腫瘍なので転移やがんなどの悪性のものに変化することはありません。しかし、筋腫の大きさやできる場所によっては生理痛や過多月経、不妊症の原因になることがあります。筋腫のある方すべてに治療が必要というわけではありません。症状をみて治療が必要となる場合には、手術(筋腫だけを取り除く手術や子宮全摘術)療法や薬による治療を行います。

子宮頸がんは、性行為によって子宮頸部(子宮の入り口)にHPVが感染することによって引き起こされます。HPVに感染しても、ほとんどの場合は、免疫力によってHPVを体の外に追い出します。しかし、1年以上の長期の感染が続くと「異形成」という状態となり、さらに数年間かけてがんへと移行することがあります。そのため、異形成の状態で発見できれば、がんになることを予防できます。近年20代から30代の若い年代に子宮頸がんが増えています。初期の異形成や子宮頸がんはほとんど症状がありませんので、子宮頸がんを予防するためにも定期的な検診は非常に大切です。
子宮体部の内膜に生じるがんを子宮体がんといいます。子宮がんとしてひとくくりに考えてしまう人がいますが、頸がんと体がんとでは発生する場所も原因も発症しやすい年齢も異なります。体がんのほとんどは、エストロゲンがプロゲステロンに比べ相対的に多くなる状態が長期間続くことで引き起こされます。年齢的には更年期にさしかかる頃から発症率が増加します。発生する場所が違うため、子宮体がんの検診は子宮頸がんの検診で代用することはできません。初期症状として不正出血が見られることが多いので、45歳を過ぎていつもと違う出血(不正出血)を認めたら、体がんの検査も受けるようにしましょう。
卵巣がんとは卵巣に発生する悪性腫瘍のことをいいます。自覚症状が乏しいため、進行した状態で見つかることが多いがんです。日本人が卵巣がんにかかる率(罹患率)は、欧米人に比べると低いものでしたが、この差は縮まりつつあります。これは乳がんと同様、食生活の欧米化や晩婚・少子化など女性のライフスタイルの変化が大きく関わっているといわれています。好発年齢は40代から50代ですが、卵巣がんの種類によっては10代や20代でも発生します。
排卵の回数の多さがリスクファクターの1つと考えられています。出産経験のない、あるいは出産回数の少ない女性は排卵の回数が多くなるためリスクは高くなります。OC(低用量ピル)は排卵を抑える働きがあるため、服薬することで卵巣がんのリスクが下がると報告されています。
ほとんどの卵巣がんは正常よりも大きくはれていますので、超音波検査は卵巣がん発見に非常に有効です。早期で見つけるためには子宮がん検査の際に、超音波検査などで卵巣がんの検査をしてもらいましょう。
乳がんは食生活の欧米化や晩婚・少子化など女性のライフスタイルの変化に伴い増加傾向にあり、現在女性が発症するがんの中では最も多いがんになっています。これは自己検診の普及などにより早期発見される症例が増えたことも関係しているといわれています。このように乳がんは自分で発見できる唯一のがんです。1ヵ月に1回、お風呂で自己検診をおこなうなど、日ごろから意識することが、乳がんの早期発見・早期治療につながります。乳がんの発生率は30代前半から急激に上昇し、40代後半でピークになっています。したがって、30歳以上の方は1年に1回は乳がん検診を受けるようにしましょう。













